#4200 東芝傘下のウエスチングハウス、米破産法申請

Toshiba’s Westinghouse Files for US Chapter 11

Westinghouse, Toshiba’s US nuclear unit, filed for
Chapter 11 bankruptcy protection after its hefty losses put its Japanese parent’s future at great risk.

■チェック

・file for (US) Chapter 11 (米)連邦破産法第11条の適用を申請する
・file for Chapter 11 bankruptcy protection 連邦破産法第11条による会社更生手続きを申請する
・hefty losses 巨額の損失
・parent 親会社
・put ~ at great risk ~を大きな危険にさらす

■対訳

「東芝傘下のウエスチングハウス、米破産法申請」

東芝の米原発子会社ウエスチングハウスが、連邦破産法第11条に基づく破産保護を申請した。同社の巨額の損失によって、親会社である日本の東芝の将来は大きな危険にさらされている。

■訳出のポイント

chapter は書物などの 「章」 の意で、Chapter 11 は直訳すると「11章」 になります。

通常、アメリカ合衆国の Bankruptcy Code 「破産法」 のChapter 11 「11章」のことを指します。

また、同時に、この条項に基づいて行われる倒産(破産)処理手続も指して使われるようになっています。

Chapter 11 は、日本の 「民事再生法」 に当たる法的手続きで、経営陣が任務を続けながら企業再生を図るためのものです。

日本語では 「米連邦破産法第11条」 と呼ぶのが一般的になっています。

ちなみに、Chapter 11 との対比として、Chapter 7 は 「会社清算」 「廃業」 の手続きを規定するものとなっています。

file は 「届出を出す」 「申請する」 の意の動詞なので

file for Chapter 11 で

「連邦破産法第11条の適用を申請する」

ということです。

また、本文では

filed for Chapter 11 bankruptcy protection で

「連邦破産法第11条による破産保護を申請した」 →

「連邦破産法第11条による会社更生手続きを申請した」

となっています。

put ~ into a great risk は

「~を大きな危険の中に置く」 → 「~を大きな危険にさらす」

といういい方。

そこで、文後半の

its hefty losses put its Japanese parent’s future at great risk

「(同社の)巨額の損失が、その日本の親会社の将来を大きな危険にさらす」

「同社の巨額の損失によって、親会社である日本の東芝の将来は大きな危険にさらされている」

ということです。
経営再建中の東芝傘下の米原子力大手ウエスチングハウスが29日、日本の民事再生法に相する米連邦破産法11条の適用を申請したニュースです。

ウエスチングハウスは原子力建設サービス会社を2015年末に買収しましたが、人件費や材料費など想定外の費用が膨らみ事業継続が困難となり巨額の損失がかさんでいました。

これによって、親会社の東芝グループ全体が経営危機に陥ってしまったわけです。

■編集後記

なんか都内を午前中車で移動していてやけに車が多いなーと思ったらもう年度末が迫る3月30日です。弊社もそうですが明日が決算日という会社も多いと思います。完全に春めいてきてますが、明日から10日間、大阪出張。東京では今年花見ができないのが残念です。

 

(裏)なんでも靖国神社は工事中で花見ができないそうですね。