#5361 認知症患者数、2050年までに3倍か

Global Dementia Cases May Triple by 2050

The number of people with dementia worldwide is expected to nearly triple, from an estimated 57 million in 2019 to 153 million in 2050, according to a new study.

 

■チェック

・global dementia cases 世界の認知症症例(数)
・(nearly) triple 【動詞】(ほぼ)3倍になる
・be expected to ~すると見込まれる
・estimated 推定の
・million 100万

 

■対訳

「世界の認知症患者数、2050年までに3倍か」

新研究によると、世界の認知症患者数は2019年の推定5700万人から2050年までに1億5300万人とほぼ3倍に増える見込みだという。

 

■訳出のポイント

dementia は 「認知症」。

global が 「全世界の」 で、

case が 「症例」 なので、

タイトルの

global dementia cases は

「全世界の認知症症例(数)」

ということです。

triple はもともと

「3倍の」 「3重の」

という形容詞。

今日の場合は

「3倍になる」

という動詞として登場しています。

nearly は

「ほとんど」 「ほぼ」 「だいたい」 「近くで」

という副詞なので、

nearly triple だと

「ほぼ3倍になる」 「3倍近くになる」

ということですね。

estimate は

「見積もる」 「推定する」

という動詞。

その過去分詞が形容詞化した estimated は

「見積もりの」 「推定の」 「推定された」。

そこで、[,] にはさまれた

from an estimated 57 million in 2019 to 153 million in 2050

の部分は

「2019年の推定(の)5700万人から2050年の1億5300万人へ」

の意味になっています。

そして、この部分は直前の

nearly triple を説明する(=言い換える)文節なので、

「2019年の推定5700万人から2050年の1億5300万人へ、ほぼ3倍になる」→

「2019年の推定5700万人から、2050年までに1億5300万人とほぼ3倍に増える」

というわけです。

米ワシントン大学などの研究チームが、各国が対策を講じなければ、世界の認知症患者は2050年までに約3倍に増える、との推計を英医学誌ランセット姉妹誌に発表しました。

人口の増加や高齢化がその主要因ですが、喫煙、肥満、高血糖、啓蒙不足などもリスクと考えられるため、これらについて各国が対策を講じる必要がある、と警告しています。

この研究では世界195の国と地域を対象に、推計・予測をしており、その結果、対象国・地域の全てにおいて患者数は増加する見込みだといいます。

ただし、その増加率には地域差があり、中東やアフリカでは特に高く、アジア太平洋地域や欧州は低くくなっています。

そして、日本は分析対象国の中で最も増加率が低いとされますが、それでも412万人から約1.27倍の524万人になると予測されています。

日本の増加率が最も低く抑えられるのは、現在すでに実践されている、認知症に関する啓蒙活動や生活習慣見直しなどの予防策が、今後効果を発揮すると考えられるため、ということです。

 

■編集後記

すでに社会の高齢化が進んでいる日本では、奇しくも認知症に対する認識や予防策が各国よりも一般に浸透しているということですね。そして、加齢による認知機能の衰えは自然現象であり、ある意味仕方ないわけですが、その速度や程度を抑えることが可能であるならば、できる限り抑えたいと思います。

そのためにもこの本はお役に立てるはずです!

https://amzn.to/3qPj4DL
現在予約受付中!(1月13日発売予定)←明日です!

今日の動画
https://youtu.be/3ETTwUgETzo

 

(裏)年末年始にとり溜めていたテレビ番組を断捨離(笑)