#4404 コインチェック、460億円返金へ

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【コインチェック、460億円返金へ】#4404
2018_1_30     発行部数 112,644部
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Coincheck to Reimburse ¥46.3 Billion

One of Japan’s largest cryptocurrency exchanges, Coincheck, said it will refund about ¥46.3 billion ($400 million) to all 260,000 customers who lost their virtual money in a hacking incident.

■チェック

・reimburse (=refund)  返金する
・cryptocurrency exchange 仮想通貨取引所
・coustomer 顧客
・virtual money 仮想マネー、仮想通貨
・hacking attack ハッキング事件、不正アクセス事件

■対訳

「コインチェック、460億円返金へ」

日本で最大級の仮想通貨取引所であるコインチェックは、不正アクセス事件によって仮想マネーを失った全顧客26万人に約46億3000万円(4億ドル)を返金する、と発表した。

■訳出のポイント

reimburse は

【re-(もとのように)+ -imburse(財布に入れる)】

という成り立ちの語。

つまり、「もとのように(お金を)財布に入れる」 →

経費などを 「返済する」 「返金する」

の意で広く使われる動詞です。

また、

人に対して 「補償金(賠償金)を払う」

の意味にもなります。

これに対して、

本文で登場している refund の方は、

「注ぎ戻す」 「投げ返す」 という意味のラテン語 refundere が語源。

ここから、

人や店・会社などが料金などを 「払い戻す」

不良品や顧客の不満などに対応して 「返金する」

となっています。

今日の場合は、reimburse と refund、どちらも

不正アクセスのために流出・消失した仮想通貨について、

“顧客に返金する”

という文脈で使われていますね。

crypto- は

「隠れた」 「見えない」 「秘密の」 「暗号の」。

そこで、cryptocurrency は

「隠れた通貨」 「暗号通貨」 ということです。

つまり、暗号化技術に基づいた仮想通貨をさします。
virtual currency 「仮想通貨」 あるいは

digital currency 「デジタル通貨」

とほぼ同じ意味で使われる語となっています。

今日の場合は、

cryptocurrency exchange なので

「暗号通貨取引所」 → 「仮想通貨取引所」。

one of Japan’s largest cryptocurrency exchanges

の部分は

「日本で最大の仮想通貨取引所のひとつ」 →

「日本最大級の仮想通貨取引所」

というわけです。

国内最大級の仮想通貨取引所コインチェックから、不正アクセスにより約580億円分の仮想通貨 NEM 「ネム」 が流出した事件。

コインチェックは、流失したネムを保有していた約26万人顧客全員に日本円で返金する方針を発表しました。

総額は約460億円になる見込みで、返金には自己資金を充てるということです。

コインチェックに対して業務改善命令を検討している金融庁は、トラブルが頻発する仮想通貨全般について、今後、利用者保護を第一に
規制強化に向けて舵を切ると思われます。

■編集後記

出川哲朗のTVCMで有名なコインチェック。1月の大暴落から、仮想通貨投資に乗り遅れていた人がチャンス到来とばかりに仕込もうか(初めて投資しようか)という雰囲気の最中の出来事で仮想通貨市場全体に冷水を浴びせかけたような形になっています。やっぱり怖いのだ、危険なんだ、通貨ではないのだと考える人が急増していると思います。

 

(裏)明日くらいからジム再開するか・・