#4346 サウジアラビアがロボットに市民権を

Saudi Arabia Becomes First Country to Grant Citizenship to a robot

A humanoid named Sophia has become the first robot to be given citizenship in the world after it made its first public appearance in Riyadh, Saudi Arabia last week.

■チェック

・grant (give) citizenship to ~に市民権を与える
・humanoid ヒューマノイド(人間型ロボット)
・named ~という名前の
・make one’s first public appearance 初めて公式の場に姿を見せる

■対訳

「サウジアラビアがロボットに市民権を、世界初」

先週サウジアラビアのリヤドで初めて公式の場に姿を見せた、ソフィアという名前のヒューマノイドが、ロボットとしては世界で初めて市民権を獲得した。

■訳出のポイント

grant は 「許可する」 「承諾する」 という動詞。

権利などを 「与える」 「許諾する」 という意味でもしばしば使われます。

citizenship は 「市民権」 なので、

grant citizenship to ~ で 「~に市民権を与える」

という言い方になります。

また、誰もが知っている基本動詞 give を使って

give citizenship to ~ としても意味的には同じです。

今日の本文では、

be given citizenship

という形の受動態になっているので、

「市民権を与えられる」 → 「市民権を獲得(取得)する」

ということです。

appearance は

「現れる」 「出現する」 という動詞 appear の名詞形で、

「現れること」 「出現」 の意。

public appearance だと

「公共の場に現れること」 「人前に姿を見せること」

の意味になります。

そこで、

make one’s public appearance で

「初めて公共の場に現れる」 「初めて公に姿を見せる」

という言い方になっています。

中東サウジアラビアで、世界で初めてロボットが市民権を得た、というニュースをお伝えしました。

Sophia 「ソフィア」 という名前で女性のような外見を持つヒューマノイド(人間型ロボット)は、香港を拠点とする Hanson Robotics が作り出したロボット。

先週、サウジの首都リヤドで行われた

Future Investment Initiative

というイベントで初めて公に姿を見せ、その場で同国の市民権を与えられたということです。

ロボットは人権を持つか否かという議論が進められている昨今において、女性の権利が著しく制限されているサウジでこのような動きが起きたこと、また、ソフィアが女性の名前と外見を持っているのに関わらず、hijab (ヒジャーブ=イスラム教徒の女性が髪・顔を隠すために用いるスカーフ)

abaya (アバヤ=イスラム教徒の女性の全身を覆う衣装)

を身につけていなかったことから、世界中から疑問の声が上がっています。

SNS では

Sophia, since you became Saudi now, you are not allowed to walk in public without your hijab and of course abaya, too.
「ソフィア、あなたもサウジ市民になったのだから、これからはヒジャーブ、そしてもちろんアバヤを身につけずに公の場に出ることは許されないよ」

などの投稿が目立ちます。

■編集後記

ソフィアは国連本部のパネルディスカッションに参加し、質問に対し流暢に答えているようです。sophia robotでyoutubeを検索するとたくさん動画が出てきますが、人間の表情を62パターン表現でき、会話を通じて話し相手のことを学習するそうです。。なんかすごいことになってますね。。

 

(裏)昨日の木枯らし1号、すごかったですね。外を歩くのに恐怖を覚えました。