#5719 8530万ポンドで落札

Klimt Painting Fetches £85.3 Million

“Dame mit Fächer” — Lady with a Fan – the last portrait by Austrian artist Gustav Klimt before his death in 1918 sold for £85.3 million at an auction in London Tuesday, making it the most expensive artwork ever auctioned in Europe.

 

■チェック

・fetch £_ _ポンドで売れる(落札される)
・fan 扇
・portrait 肖像画
・artist 芸術家、画家
・sell for £_ at an auction 競売で_ポンドで売れる
・artwork 美術品

 

■対訳

「クリムトの絵画、8530万ポンドで落札」

1918年に没したオーストリア人画家グスタフ・クリムトによる最後の肖像画『Dame mit Fächer(扇を持つ貴婦人)』が火曜日、ロンドンで競売にかけられ8530万ポンド(約156億円)で落札された。欧州での美術品落札価格としては過去最高額となった。

 

■訳出のポイント

fetch はどちらかというと英国で使われることが多い単語で、人、物を「連れてくる」「取ってくる」という動詞です。

ここから具体的な値段を目的語に取って、品物が「〈値段〉を取ってくる」→「〈値段〉で売れる」という意味でもよく用いられます。

特に、英字新聞では、競売において「〈値段〉で売れる」→「〈値段〉で落札される」という文脈で頻出の単語となっています。

今日場合も fetch £_ で「_ポンドで売れる」→「_ポンドで落札される」ということですね。

the last portrait by Austrian artist Gustav Klimt before his death in 1918 の部分は、直前の”Dame mit Fächer” — Lady with a Fan -『Dame mit Fächer(扇を持つ貴婦人)』を説明する文節で、直訳すると「1918年の死亡の前のオーストリア人画家グスタフ・クリムトによる最後の肖像画(である『Dame mit Fächer(扇を持つ貴婦人)』」。

対訳では、わかりやすいように「1918年に没したオーストリア人画家グスタフ・クリムトによる最後の肖像画『Dame mit Fächer(扇を持つ貴婦人)』」としています。

make は「~を作る」の意味でおなじみの基本動詞ですが、今日の場合は make A B と目的語を2つ取って「A を B(の状態・種類)にする」という使い方になっています。

つまり、本文末尾の making it the most expensive artwork ever auctioned in Europe の部分は「それ(=『Dame mit Fächer(扇を持つ貴婦人)』)を欧州でこれまでに競売された最も高額な美術品にした」→「欧州での美術品落札価格としては過去最高額となった」というわけですね。

伝統絵画からの分離派として知られる、クリムト。

そのクリムトの最後の作品である『扇を持つ貴婦人』がロンドンのサザビーズで競売にかけられ、手数料など込みの総額8530万ポンド(約156億円)で落札された、という話題でした。

落札したのは香港のコレクターで、この落札価格は、欧州での美術品オークションとしては過去最高額ということです。

また、同作が最後に売りに出されたのは1994年で、ニューヨークのサザビーズにおいて1160万ドル(約780万ポンド)で落札されていました。

 

■編集後記

クリムトといえば、ジャポニズム(日本)の影響を受けて金箔を使ったりした平面的かつ装飾的な絵画がよく知られていますね。『扇を持つ貴婦人』も東洋的な要素がたくさん見られ、ある意味、日本人(東洋人)好みの作品かもしれません。近年美術品を高額で落札するのはほぼ個人(しかも、香港か中国、あるいはアラブ)に決まっていますね。せめて、落札者が “投資家” ではなく “美術愛好家” で、美術館などへの貸出も行ってくれる人物であることを願います。

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(裏)本日、伊豆から東京へ。アジの干物を仕入れていきます。