#4061 台風10号、東北地方に上陸

Typhoon Lionrock Makes Landfall in Northeast Japan

Typhoon Lionrock made landfall in Tohoku, the northeast region of Japan, early evening on Tuesday, becoming the first typhoon to directly land in the area from the Pacific side since the country’s current weather observation system was introduced in 1951.

■チェック

・make landfall 上陸する
・directly land 直接上陸する
・the Pacific side 太平洋側
・current weather observation system 現在の気象観測システム
・introduce 導入する

■対訳

「台風10号、東北地方に上陸」

火曜日夕方に、台風10号が日本の東北地方に上陸した。台風が太平洋側から東北地方に直接上陸するのは、1951年に現在の気象観測システムが導入されて以来初めてである。

■訳出のポイント

先週に続いて、台風関連のニュースをお伝えしています。

30日に東北地方に上陸した台風10号ですが、the Typhoon Committee 「台風委員会」 による国際名称は Lionrock。

したがって、Typhoon Lionrock は 「台風10号」 と訳しています。

make landfall は先回も登場した表現で、(台風が)「上陸する」 ですね。

northeast は 「北東」 「北東部(地方)」 なので、

タイトルの makes landfall in northeast Japan は

直訳すると 「日本の北東部に上陸する」。

ただし、本文でも

made landfall in Tohoku, the northeast region of Japan

「日本の北東部地方である東北に上陸した」

とあるように、本記事でいう ”日本の北東部” は

日本語の固有名詞である 「東北地方」 を指しています。

よって、今日の対訳では 「東北地方」 に統一して訳しています。

the Pacific は the Pacific Ocean の略で 「太平洋」。

そこで、from the Pacific side は 「太平洋側から」 ということです。

observation は 「観察する」 「監視する」 「観測する」 という意味の動詞 observe の名詞形。

weather observation で 「気象観測」、

current weather observation system だと

「現在の気象観測システム」

ということです。

introduce は 「~を紹介する」 という意味の動詞としてよく知られていますが、「~を案内する」 「~を導入する」 というニュアンスでも頻出の語です。

ここでは、

since the country’s current weather observation system was introduced in 1951

と受動態で

「1951年に、その国(=日本)の現在の気象観測システムが導入されて以来」

→ 「1951年に(日本で)現在の気象観測システムが導入されて以来」

となっています。

この台風10号は、異例のコースをたどりました。

19日に東京・八丈島で発生し、南西に向かって移動。

その後、沖縄・南大東島の南付近で北東へUターンし、30日には岩手県大船渡市付近に上陸した形です。

本文でもあるように、台風が太平洋側から直接、東北地方に上陸したのは、1951年に現在の気象観測システムが導入されて以来初だといいます。
■編集後記

今日は8月31日、夏休み最後の日です。小中高校生は1年で1番憂鬱な日ではないでしょうか?少なくとも私はそうでした。

ところで台風10号は9号以上の爪あとを列島に残しています。岩手の高齢者グループホームでは9名が遺体で発見されるなど、岩手、北海道あわせて11名が死亡、1名が行方不明になっています。岩手県内の7つの市町村では道路が寸断されて400名が孤立しているようです。

亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。

 

(裏)今日は台風一過で関東はからっと晴れてますね。