#5416 観測史上最も遠い恒星を発見

Hubble Telescope Spots Most Distant Star on Record

NASA’s Hubble Space Telescope has discovered the oldest and the most distant single star ever observed. It took 12.9 billion years for its light to reach Earth.

 

■チェック

・Hubble (Space) Telescope ハッブル(宇宙)望遠鏡
・spot (=discover) ~を発見する
・distant 遠いところにある
・star 恒星
・observe 観測する
・reach Earth 地球に到達する

 

■対訳

「ハッブル望遠鏡、観測史上最も遠い恒星を発見」

NASAのハッブル宇宙望遠鏡によって、観測史上最も古く、最も遠い単独の恒星が発見された。その光が地球に到達するには129億年かかったという。

 

■訳出のポイント

動詞 spot は口語で

「~を見つける」 「~を発見する」

あるいは

「~を見抜く」 「~を言い当てる」

といった意味で使われます。

今日の場合は

discover と同義で

「~を発見する」

の意味になっていますね。

on record は

「記録された」 「記録上で」。

そこで、タイトルの

the most distant star on record は

「記録上で最も遠くになる恒星」 →

「観測史上最も遠い恒星」

ということです。

そして、本文では

(the oldest and) the most distant single star ever observed

となっていて、

「これまで観測された(最も古くて)最も遠くにある単独の恒星」 →

「観測史上(最も古くて)最も遠い単独の恒星」

と言い換えられています。

代名詞 it を主語にした

【 it takes ~ to V 】

という形で

「V するのに~を必要とする」 「V するのに~がかかる」

という言い方。

~の部分には、時間・労力・勇気などを表す目的語が使います。

本文第2文では

It took 12.9 billion years for its light to reach Earth

なので

「その光が地球に届くのに129億年かかった」

というわけです。

米ジョンズ・ホプキンス大学が率いる国際チームが、NASA のハッブル宇宙望遠鏡を用いて、観測史上最も遠くになる恒星の観測に成功しました。

クジラ座の方向にあるこの恒星は、同グループによって

Earendel 「エアレンデル」

と名付けられました。

earendel は 「明けの明星」 を意味する古英語だそうです。

分析結果から、エアレンデルが放った光は129億年かけて地球に到達した、つまり129年前にはこの星が輝いていたことが判明。

単独の恒星としては、これまで最古だった約90億年前のイカロスの記録を大きく塗り替えました。

エアレンデルの質量は太陽の50~500倍、明るさは数百万倍。

宇宙は膨張を続けていることから、今は地球から280億光年の彼方にあり、観測史上最も遠い恒星ということです。

 

■編集後記

彼方の恒星が放った光が129億年かけて地球に届く・・・「129億光年」という概念は理論的にはよくわかるのですが・・・信じられないような距離ですね。夜空に見えている星の光は全て過去のもので、見上げているその瞬間にそこに存在していない星も多々あるという・・・不思議です。

今日の動画
https://youtu.be/fPiVNhysnro

 

(裏)関東地方、寒くてずっと雨という感じですね・・・明日からは晴れるようです・・