#5921 世界最大の3Dプリンター

World’s Biggest 3D Printer Can Print a House

The world’s largest three-D printer, which can print a whole house in 80 hours, has been unveiled at the University of Maine.

 

■チェック

・whole 全体の、全ての
・unveil ~を公表する、公開する
・University of Maine 【米国】メイン大学

 

■対訳

「世界最大の3Dプリンター、家を丸ごと印刷」

米メイン大学で、80時間で家を丸ごと印刷できる世界最大の3Dプリンターが公開された。

 

■訳出のポイント

3D (= three-D) printer は日本語でも「3Dプリンター」で浸透していますね。

そもそも、3D の D は dimension「次元」あるいは dimensional「次元の」を意味しています。

したがって3D は「3次元(の)」「立体(の)」ということですね。

ここから 3D printer は3次元データなどをもとに、立体物を造形する機械のことを指すわけですね。

(the) world’s biggest 3D printer および the world’s largest three-D printer で「世界で最大の 3D プリンター」となっています。

本文中の [,] ではさまれた which can print a whole house in 80 hours の部分は、関係代名詞 which で直前の The world’s largest three-D printer を受ける(=説明する)文節になっています。

すなわち「80時間で家を丸ごと印刷できる(世界最大の3Dプリンター)というわけです。

ちなみに whole は「全体の」「全ての」という形容詞なので a whole house で「全体の家」→「家全体」「家の丸ごと」となっています。

unveil は英字新聞頻出の重要動詞のひとつ。

「ベールをかぶせる」「(ベールで)覆う」という動詞 veil の前に反対の行為を表す接頭辞 -un が付いた語で「ベール(覆い)をはずす」→秘密になっていた事・物を「明らかにする」「公にする」。

計画、新製品などを「発表する」「公表する」「公開する」という文脈でしばしば使われる動詞となっています。

今日の場合は、世界最大の3Dプリンターが(初めて)「公開された」ということですね。

米メイン大学は2019年から、すでに世界最大3Dプリンターのギネス記録を保持していました。

今回は、その自らの記録を更新する形で、前モデルよりもさらに4倍大きな3Dプリンターを公開したというニュースでした。

Factory of the Future 1.0 (FoF 1.0)と名付けられたこの新型プリンター。直訳すると『未来の工場 1.0』という名称になりますね。

長さ約29m、幅9.7m、高さ約5.4m までの物体を一括してプリントできるそうです。

公称スペックによると、平屋建ての住宅ならば80時間以内で作り出せるということです。

 

■編集後記

3Dプリンターの登場は、研究所のおける新技術の発明をかつてないスピードで実用化させることに一役買っています。かつては新発明、新技術が家電等で実用化されるまでは数年から10年、場合によっては20年かかっていました。それが新技術の登場とほぼ同時に実用化されてしまう・・すごい世界がやってきたものです。さらにこの流れに生成AIが拍車をかけています。なので3年後、5年後の世界は従来はなんとなく予測できましたが、もはや3年後でも予測不能の未来となります。

 

(裏)映画「グリーンブック」を見ましたがなんかすごく良かったです。