#4148 ピース写真から指紋窃取の危険

Japanese Research Warns Peace Sign Photos
Could Risk Fingerprint Theft

According to Japan’s National Institute of
Informatics, fingerprint data could be easily recreated from photos taken up to 3 meters from the subject, if focus and lighting was right.

■チェック

・risk 【動詞】~の危険にさらす
・fingerprint data theft 指紋データ窃取
・National Institute of Informatics 【日本】国立情報学研究所
・recreate fingerprint date 指紋データを復元する
・subject 被写体
・focus ピント
■ 対訳

「日本の研究が警告:ピース写真から指紋窃取の危険」

日本の国立情報学研究所によると、ピントと光の当たり具合が適切ならば、被写体から最大3メートル離れて撮った写真から、指紋データの復元が容易にできるという。

■訳出のポイント

カメラに向かって「ピース!」と人差し指と中指で Vサインを作る pease sign。

日本を含め、東アジア諸国ではとくに一般的ですね。

日本語でも 「リスク」 というように、risk はもともと 「危険」 「恐れ」という意味の名詞。

今日のタイトルでは、「~の危険にさらす」 という動詞として使われているので注意しましょう。

theft は 「盗むこと」 という名詞なので、fingerprint theft で
「指紋を盗むこと」 「指紋窃取」 の意味になります。

したがって、

Peace Sign Photos Could Risk Fingerprint Theft

の部分は

「ピース(サインをした)写真は(被写体を)指紋窃取の危険をさらす」

→ 「ピース写真から指紋窃取される危険が起きる」

という意味合いになるわけです。

recreate は 「再び作る」 → 「再作成する」 「再現する」 「復元する」 という動詞。

そこで、

fingerprint data could be easily recreated from photos

の部分は

「指紋データが写真から容易に復元され得る」 →

「写真から指紋データの復元が容易にできる」

ということです。

名詞 focus は 「焦点」 「中心」 「的」 などの意。

ここでは、写真の 「ピント」 の意味で使われています。

また、lighting は 「照明」 「光の(当たり)具合」 なので、

if focus and lighting was right で

「(もし)ピントと光の当たり具合が適切であれば」

となっています。

パソコンやスマホなどにも導入され、本人確認としての指紋認証はすでに一般的になっていますね。

その一方で、高解像度の写真を撮影できるカメラも一般的になり、「指紋窃取」 の危険が現実のものとなってきました。

国立情報学研究所によると、最大3メートル離れて撮影した写真からでも、指の腹が写っていれば指紋データを復元するのは、技術的にはそれほど難しくないそうです。

同研究所は、とくにピースサインをしての撮影は、顔と指紋データを同時にさらす危険性があると警鐘を鳴らしています。

これからは、SNS などにピース写真をアップするのは控えた方がよいかもしれませんね。

■編集後記

今や指紋をはじめとする生体認証は、スマホだけではなく、マンションの出入りやATMでも使用されています。しかも、一眼レフよりもスマホのカメラの方がピントの合う範囲が広く盗まれる可能性がより高いのだとか・・・聞いているだけで震え上がるようなニュースです。

 

(裏)忙しい一週間のスタート。それにしても寒い!