Seattle-Tacoma Airport: Airline Employee Steals and Crashes Plane
An airline employee stole an empty passenger plane and took off from Seattle-Tacoma International Airport, Washington, Friday night before crashing onto a nearby island.
■チェック
・employee 従業員
・steal ~を盗む
・crash (onto) (~に)墜落させる
・empty passenger plane 無人の旅客機
・take off ~を離陸させる
■対訳
「シアトル・タコマ空港:航空会社従業員が航空機を盗み墜落」
金曜の夜に米ワシントン州のシアトル・タコマ国際空港で、航空会社の従業員が、乗客が乗っていない航空機を盗んで離陸し、近くの島に墜落させた。
■訳出のポイント
employ は
「雇う」 「雇用する」
という動詞。
この employ に
「~する人」 という名詞を作る接尾辞 -er をつけた
employer が「雇う人」 → 「雇い主」 「雇用主」。
そして、
「~される人」 という名詞を作る接尾辞 -ee をつけると
employee で 「雇われる人」 → 「雇用者」 「従業員」 「社員」
になります。
そこで、今日の場合は
an airline employee で
「航空会社の従業員」
ということです。
動詞 crash は
「ぶつかる」 「衝突する」 「墜落する」
の意味で英字新聞でも頻出ですね。
ただし、今日の場合は
「~をぶつける」 → 「~を墜落させる」
という他動詞として登場しています。
つまり、主語が飛行機で 「(飛行機が)墜落する」 の意ではなく、
主語は (an) airline employee 「航空会社の従業員」 で、
(an) airline employee crashes (a) plane なので、
「(航空会社従業員が)航空機を墜落させた」
というわけです。
empty は
容器や乗り物が 「からの」 「中身のない」
という意味で頻出の形容詞ですね。
そこで、
an empty passenger plane は
「からの旅客機」 → 「乗客が乗っていない旅客機」
ということです。
本文末尾の
before crashing onto a nearby island は
直訳すると
「近くの島に(旅客機を)墜落させる前に」。
つまり、本文全体だと
「金曜の夜に、航空会社の従業員が近くの島に墜落させる前に、米ワシントン州のシアトル・タコマ国際空港で、乗客が乗っていない航空機を盗んで離陸した。」
となります。
対訳では
「金曜の夜に米ワシントン州のシアトル・タコマ国際空港で、航空会社の従業員が、乗客が乗っていない航空機を盗んで離陸し、近くの島に墜落させた」
としています。
報道によると、Horizon Airline 「ホライズン航空」 の地上勤務の従業員が74人乗りの 「ボンバルディアQ400」 型の旅客機を許可なく離陸させ、約1時間後に近くのケトロン島に墜落。
自殺とみられ、テロとは無関係とされています。
この騒ぎを受けて、シアトル・タコマ国際空港は一時閉鎖され、米軍のF15戦闘機2機が緊急発進する事態となりました。
■編集後記
米国はテロ対策で空港施設のセキュリティは世界トップレベルのはずですがまさかの職員による、旅客搭乗前の乗っ取りというのは想定外だったのでしょう。それにしても、犯人以外の犠牲者が出なかったのは不幸中の幸いでした。
(裏)新潟に帰省中ですが、東京に比べると随分涼しいなと思いました。