#3942 ビートルズのプロデューサーが死去

Beatles Producer Sir George Martin Dead at 90

Legendary music producer Sir George Martin has died at age 90. Martin discovered the Beatles and produced most of their records and often dubbed the “fifth Beatle”.

■チェック

・legendary music producer 伝説的な音楽プロデューサー
・discover 発見する → 見いだす
・(be) dubbed ~と呼ばれる

■対訳

「ビートルズのプロデューサーのジョージ・マーティン氏が死去、90歳」

伝説的な音楽プロデューサー、ジョージ・マーティン氏が死去した。90歳だった。ビートルズを見いだし、そのレコードの大半をプロデュースしたマーティン氏は、しばしば『5人目のビートルズ』と呼ばれた。

■訳出のポイント

sir は男性に呼びかける敬称。

通常、目上の人、店などの客、見知らぬ人に呼びかける場面で使われます。

例えば、店員が男性客に対して

May I help you, sir? 「いらっしゃいませ」 と呼びかけるわけです。

また、英国では、国家の功労者(男性)に与えられる1代限りの栄爵である、 knight 「ナイト」 及び baronet 「準男爵」 の姓名または名前の前に置く敬称にもなっています。

具体的には

ウインストン・チャーチル元首相のことを、

Sir Winston Churchill

と呼ぶという具合です。

この場合の Sir は 「卿」 とも訳され、「ウインストン・チャーチルチャー卿」のように呼ばれる場合もありますが、最近では訳さない方が一般的になっているようです。

今日の記事で登場している音楽プロデューサーのジョージ・マーティン氏も、1996年に音楽界への貢献を理由にナイト爵位を授与されています。

したがって、姓名に Sir をつけて呼ばれているということです。

discover は 「発見する」 「見つける」 の意味でおなじみの基本動詞ですね。

そして、(隠れた)才能や(無名の)人材などを 「見いだす」 「発掘する」あるいは 「スカウトする」 というニュアンスでも使われる語でもあります。

ここでも、discovered the Beatles で

「ビートルズを見いだした」 ということです。

さて、前述のナイト爵位ですが、国王がこの爵位を授けるときには、剣で肩を軽く叩くことが正式な儀式になっています。

dub は、もともと、この 「(国王が軽く肩を剣で叩いて)ナイト爵位を与える」という行為を表す動詞です。

そして、ここから、人に 「~の肩書きを与える」 → 「~のあだ名をつける」「~と呼ぶ」 という意味で使われるようになっています。

(be ) dubed ~ で 「~と呼ばれる」 ということです。

今日の場合は、be 動詞が省略されていますが

often dubbed the “fifth Beatle” で

「しばしば 『5人目のビートルズ』 と呼ばれた」 の意です。

ちなみに、グループ名の the Beatles の beatle は beetle 「カブトムシ」 「クワガタムシ」 のこと。

俗語では 「乱暴者」 という意味合いもあります。

したがって、意味的には 「カブトムシたち(乱暴者たち)」 であり、
1人1人のメンバーは、それぞれが beatle と言えます。

ここから、the fifth Beatle で

「5番目のカブトムシ」 → 「5番目のメンバー」→

「5人目のビートルズ(のメンバー)」

ということです。
■編集後記

いろいろ調べてみるとジョージ・マーティンは編曲にも積極的に関わっていたようです。ペニーレインのピッコロのソロはマーティンのアイデアだという。
もともと音楽大学出身でオーケストラ的なアプローチや曲の編成、複雑な効果音など様々なアイデアが彼によってもらたされたそうです。

 

(裏)週末まで寒いのか・・・昨日は本当に寒かった・・・