Japan GPIF’s Lost over ¥5 trillion in 2015
Japan’s Government Pension Investment Fund (GPIF), the world’s biggest pension fund, lost more than ¥5 trillion ($48.7 billion) in the last fiscal year as Tokyo stocks fell amid the global market turmoil.
■チェック
・Government Pension Investment Fund (GPIF) 【日本】年金積立管理運用独立行政人
・pension fund 年金基金(機構)
・last fiscal year 昨会計年度
・fall (株価が)下落する
・amid the global market turmoil 世界市場の混乱の最中に → 世界市場が混乱する中で
■対訳
「日本の GPIF、2015年度に5兆円超の損失」
世界市場が混乱する中での日本株下落を受けて、世界最大の年金基金である日本の年金積立管理運用独立行政人(GPIF)が、 昨会計年度に5兆円(487億ドル)を超える損失を出した。
■訳出のポイント
pension は 「年金」 「恩給」 「扶助料」 という名詞。
日本語では 「ペンション」 というと ”食事つきの小さなホテル” を意味しますが、こちらはスペルが同じで別語(フランス語)で「(まかないつきの)下宿屋」 「3食つきの宿泊」 が語源なので、注意しましょう。
英語で pension という場合は、上記の意味になります。
そこで、pension fund は 「年金基金」 「年金基金機構」 です。
また、Government Pension Investment Fund は直訳すると
「政府年金投資基金機構」。
日本の 「年金積立管理運用独立行政人」 の正式英語名称となっています。
動詞の fall は 「落ちる」 「落下する」。
今日の場合は、株価が 「下落する」 の意味で登場しています。
日本の首都である Tokyo「東京」 は、しばしば 「日本」 という国自体、あるいはせその政府を指して使われますね。
したがって Tokyo stocks fell は 「日本株が下落した」ということです。
turmoil は 「騒ぎ」 「騒動」 「混乱」 という名詞。
global market turmoil で 「世界市場の混乱」 です。
また、amid は 「~の真ん中に」 「~の最中に」 という前置詞ですね。
簡潔な表現を可能にする語なので、英文記事で好んで使われます。
英字新聞でも最頻出重要単語のひとつなので、しっかり確認しておいてください。
ここでは、amid the global market turmoil で
「世界市場の混乱の最中に」 → 「世界市場が混乱する中で」
ということです。
日本の公的年金の積立金を運用する GPIFこと
「年金積立金管理運用独立行政法人」。
実は、世界最大の年金基金機構です。
今日は、この GPIFが2015年度の決算で5兆円を超える運用損失を計上することが明らかになったニュース。
2014年から投資割合を増やした株式の価格が下落したことから、2010年度以来5年ぶりの赤字に。
金融市場は今年に入ってからも円高株安傾向のため、厳しい運用環境が続いており、現在も損失を出している可能性が高いと思われます。
■編集後記
ただでさえ今の若い人は年金が受け取れないと言われていますがそれに輪をかけて年金の運用に失敗しているのであれば本当に絶望的になります。5兆円というのは日本の消費税歳入の約半分です。これはとんでもないことですよ。民間企業だったら倒産か社長のクビが飛びます。その痛みを国民が現在進行形で感じることはありません。そこが怖いです。年金運用の失敗の痛みは自分が年金を受取るときになって初めて知るわけです。
(裏)今日は曇りで昨日よりは過ごしやすいですね。