Japan’s Yoshinori Ohsumi Wins Nobel Medicine Prize
Japanese cell biologist Yoshinori Ohsumi was awarded the 2016 Nobel Prize for Physiology or Medicine for his discoveries of “mechanisms for autophagy” — how cells detoxify and repair themselves.
■チェック
・Nobel Medicine Prize
(= Nobel Prize for Physiology or Medicine) ノーベル医学生理学賞
・cell biologist 細胞生物学者
・mechanisms 仕組み、働き
・autophagy オートファジー(自食作用)
・detoxify ~を解毒する、浄化する
・repair ~を修復する
■対訳
「日本の大隅良典氏、ノーベル医学生理学受賞」
日本人細胞生物学者の大隅良典氏が、 2016年のノーベル医学生理学賞を受賞した。大隅氏は、細胞がどのようにして自らを浄化し修復するか、という『オートファジーの仕組み』 を解明した。
■訳出のポイント
cell は 「細胞」 で、cell biologist は 「細胞生物学者」。
「賞」 という名詞としておなじみの award は、「(賞を)与える」「~を授与する」 という動詞でもあります。
そこで、受動態の be awarded ~ という形だと
「~を授与される」 → 「~を受賞する」
という言い方です。
つまり
was awarded the 2016 Nobel Prize for Physiology or Medicine
の部分は
「2016年のノーベル医学生理学賞を受賞した」
となっています。
また
for his discoveries of “mechanisms for autophagy” の
for は受賞の理由を述べる場合に使われる前置詞です。
つまり 「~(という業績・功績)に対して」 の意です。
したがって
for his discoveries of “mechanisms for autophagy”
の部分は
「『オートファジーの仕組み』の解明(という業績)に対して(ノーベル医学生理学賞が授与された)」
ということです。
また、続くハイフン以下の
how cells detoxify and repair themselves は、”mechanisms for autophagy” を説明する文節ですね。
つまり、
「細胞がどのように自らを浄化し修復するか」 = 『オートファジーの仕組み』
ということです。
以上を踏まえて、全体を訳してみると
「細胞がどのようにして自らを浄化し修復するか、という『オートファジーの仕組み』 を解明した、日本人細胞生物学者の
大隅良典氏が2016年のノーベル医学生理学賞を受賞した」
あるいは
「 細胞がどのようにして自らを浄化し修復するか、という『オートファジーの仕組み』を解明した業績により、日本人細胞生物学者の大隅良典氏が2016年のノーベル医学生理学賞を受賞した」
となります。
今日の対訳では、読みやすい日本語文にするために、受賞理由(=業績)を表す後半部分を独立させ
「日本人細胞生物学者の大隅良典氏が、 2016年のノーベル医学生理学賞を受賞した。大隅氏は、細胞がどのようにして自らを浄化し修復するか、という『オートファジーの仕組み』を解明した」
と2つの文として訳しています。
東京工業大学の大隅良典名誉教授のノーベル医学生理学賞受賞ニュース。
細胞が自らの不要なタンパク質を分解する仕組み 「オートファジー」 を分子レベルで解明した業績が評価されての受賞です。
日本人のノーベル賞受賞は3年連続で計25人目となりました。
■編集後記
ノーベル医学生理学賞を受賞した日本人は、4人目です。過去には1987年利根川進氏、2012年に山中伸弥氏、去年、大村智氏が受賞しています。授賞式は12月10日、ノーベルの命日に行われるそうです。
(裏)毎週のイベントのごとくやってくる台風。台風18号、今週日本を縦断か。。