#5859 欧州ではしか感染が45倍に

45-fold Rise in Measles Cases in Europe – WHO Says

Measles cases in Europe in 2023 increased 45 times over the previous year, according to the World Health Organization.

 

■チェック

・_-fold rise _倍の増加
・Measles cases はしか感染(例、者)
・WHO (World Health Organization) 世界保健機関
・increase _ times _倍増加する
・over the previous year 前年よりも、前年比で
・according to によると

 

■対訳

「WHO: 欧州ではしか感染が45倍に」

世界保健機関によると、2023年の欧州におけるはしか感染が、前年比で45倍増加したという。

 

■訳出のポイント

measles は「麻しん」「はしか」。

麻しんウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症ですね。

「場合」「状況」あるいは「実例」「事例」といった意味でよく知られる名詞 case は病気名や症状などを表す修飾語を伴ると「~の症例」「~の患者」という意味になります。

そこで measles cases は「はしか(感染)の症例」「はしか感染(患者)」ということですね。

fold はもともと「~を折りたたむ」「~を折り重ねる」という動詞。

ここから -fold は「_回折り重ねる」→「_重の」「_倍の」という接尾辞になっています。

tenfold「10倍の」threefold 「3倍の」のように、数字が一桁の場合はそのまま後ろにつけますが、二桁以上の数字の場合は 45-fold 「45倍の」のように、ハイフンで結ぶのが通例です。

この点にも注意しましょう。

今日のタイトルでは 45-fold rise in measles cases で「はしか感染における45倍の増加」ということですね。

「時間」「時」を表す名詞としておなじみの time 。

数字などとの複合語として、また複数形 times として _ times だと「_倍」という意味になるので、しっかり確認しておきましょう。

increase _ times で「_倍増える」「_増加(上昇)する」ということですね。

厚生労働省によると、はしかは、日本国内では平成19、20年に10~20代を中心に大きな流行が見られましたが、ワクチン接種の機会を増やすなどの対策により、平成27年にはWHOより、日本ははしかの排除状態にあることが認定されています。

その後は、海外からの輸入例と、輸入例からの感染事例のみが認められる状況ということです。

欧州の多くの国でも状況は同様でしたが、WHOによると2023年には欧州におけるはしか感染が前年比で45倍に増えた、そうです。

また、中央アジアでも同様に約33倍の増加が見られたといいます。

WHOは、コロナ禍ではしかワクチンを接種する子どもが減ったことを急増の原因としてあげています。

はしかはどの年齢でかかっても重症化する可能性があり、感染者の死亡率は先進国でも1000分の1と決して低くありません。

WHOは欧州における感染流行を食い止めるため、ワクチン接種励行や感染発生の際の迅速な対応など、緊急措置が必要だと警告しています。

 

■編集後記

はしかは感染力が強く、感染後10日で39度台の高熱と発疹・・・昭和47年以前に生まれた人はワクチン接種をしてませんが、自然感染によって免疫をもつ人が多いのだとか・・・コロナのようにならないことを祈るばかり・・

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(裏)久々の出社。オフィスの1Fに入るセブンが今日閉店。オーナーの高齢化が一因か。