Boeing’s New Spacecraft, Carrying Crew, Lifts off
Boeing’s Starliner spacecraft lifted off carrying two astronauts on Wednesday from Florida in its first crewed test flight to the International Space Station.
■チェック
・spacecraft 宇宙船
・carrying crew 乗組員を乗せて → 有人で
・lift off 打ち上げられる
・astronaut 宇宙飛行士
・crewed test flight 有人試験飛行
・International Space Station 国際宇宙ステーション
■対訳
「ボーイング、新有人宇宙船打ち上げ」
ボーイングの宇宙船スターライナーが水曜日、国際宇宙ステーションへの初の有人試験飛行で、宇宙飛行士2人を乗せてフロリダから打ち上げられた。
■訳出のポイント
lift off はヘリコプターなどが「垂直離陸する」、ミサイル、ロケットなどが「打ち上げられる」という成句。
英字新聞でもおなじみの表現なので、しっかり再確認しておきましょう。
carrying ~ は「~を乗せて」「~を運んで」という言い方。
今日のタイトルでは carrying crew で「乗組員を乗せて」→「有人で」という言い方になっています。
また、本文では carrying two astronauts で「宇宙飛行士2人を乗せて」ということですね。
crew はもともと「乗組員」「船員」「乗務員」という意味の名詞ですが、ここから「(人を)乗組員にする」あるいは「乗組員として働く」という動詞にもなっています。
そして、この動詞 crew の過去分詞が形容詞化した crewed は宇宙船などが「乗組員が働いている」→「乗組員が操作している」→「有人の」という意味になるわけです。
そこで、本文後半の first crewed test flight は「初めての有人試験飛行」ということですね。
アメリカの航空機大手のボーイングが長年に渡って開発を進めてきた新しい宇宙船『スターライナー』が、6月5日、試験飛行として初めて宇宙飛行士を乗せた状態で打ち上げられました。
同船は無事地球を周回する軌道に入り、6日に国際宇宙ステーション(ISS) に到着する見込みです。
『スターライナー』は、米国製の有人宇宙船としては6つ目で、開発した民間企業はスペースX に続いて2社目。
当初予定されていた5月6日の打ち上げ予定が、直前の問題発覚で2度延期され、今回は The third time lucky「3度目の正直」となりました。
この有人試験飛行では、ISS へのドッキング検証、装備性能や操作機能の確認などを行い、8日後に地球帰還の予定です。
成功すれば、米国は ISS への人員輸送手段を2種類確保することになります。
■編集後記
当初は2017年に打ち上げ予定だったスターライナー・・・19年に無人試験飛行にこぎつけるもソフトウェア不具合で ISS に到達できず失敗。3年後の22年にやっと無人飛行に成功し、今回の有人試験飛行へ。2回の延期を経ての打ち上げは成功しましたが、このあとは試験ミッションをクリアしての無事帰還となるでしょうか?大手航空機メーカーとして比類の歴史・経験を誇るボーイング社にして、これほどの困難と時間を要する宇宙開発・・・先立って成功させた新興企業スペースXの凄さをあらためて感じます。
(裏)関東梅雨入りは平年より10日ほど遅れ16日ごろになるとか・・