#5691 中国が自動車輸出世界1位に

China Overtakes Japan as World’s Top Car Exporter in Q1 2023

China has overtaken Japan as the world’s biggest exporter of automobiles in the first quarter of 2023, thanks to its strong demand for electric vehicles and stable trade ties with Russia.

 

■チェック

・overtake ~を追い抜く
・car exporter (=exporter of automobiles) 自動車輸出国
・Q1 (=first quarter) 第1四半期
・thanks to ~のおかげで
・strong demand for ~に対する強い需要
・electric vehicles 電気自動車
・stable trade ties with ~との安定した貿易関係

 

■対訳

「中国が日本を抜いて自動車輸出世界1位に、2023年第1四半期」

中国が2023年の第1四半期(1月ー3月期)に日本を抜いて、世界最大の自動車輸出国となった。電気自動車への強い需要とロシアとの安定した貿易関係が追い風となった形である。

 

■訳出のポイント

take over は前のものに代わって「優位になる」という意味の成句。

この表現が、逆転した動詞が overtake で、相手などに「追いつく」「追い越す」「追い抜く」の意味になっています。

今日の場合は overtake A as B「B としての A を追い抜く」→「 A を抜いて B になる」という形で登場しています。

exporter は「輸出する人(団体・機関・国)」。

今日の場合は、中国のことを指しているので「輸出国」ですね。

つまり、タイトルの world’s top car exporter は「世界で首位の自動車輸出国」、本文の the world’s biggest exporter of automobiles は「世界最大の自動車輸出国」というわけですね。

thanks to ~ は「~のおかげで」「~の結果」。

ポジティブな事象の原因を示すときに使われる表現です。

そこで、本文後半の thanks to … 以下は、前半部分(=ポジティブな事象)の原因を説明する文節ということです。

つまり「電気自動車への強い需要とロシアとの安定した貿易関係のおかげで(世界最大の自動車輸出国となった)」となっています。

対訳では、この部分を第2文として独立させ「電気自動車への強い需要とロシアとの安定した貿易関係のおかげである」→「電気自動車への強い需要とロシアとの安定した貿易関係が追い風となった(形である)」としています。

中国の自動車輸出台数は近年急激に増加。昨年2022年は、対前年比で54%増でドイツを抜いて世界2位になりました。

そして、2023年第1四半期(1月ー3月期)には、輸出台数106万9000台で、日本の104万7000台を抜いて世界第1位となったというニュースでした。

中国の自動車輸出の40%は電気自動車で、世界規模でのEV 需要の高まりが大きな追い風となっています。

また、中国車が最も多く輸出された国はロシアで、米国、メキシコ、英国が続きます。

報道によると、ロシア自動車市場における中国社のシェアは40%を超えているということです。

ウクライナ戦争によって西側の制裁を受けているロシアでは、消費財など中国からの輸入が増加しており、そこには自動車も含まれるわけですね。

 

■編集後記

自動車輸出台数で長く世界一位を保ってきた日本が、中国に追い抜かれました。これは一時的なものなのか、それともこのまま中国がトップを突っ走っていくのか・・・いずれにしても、EV において、日本は完全に世界から置き去り状態。トヨタのEV に対する消極的姿勢が(取り返しのつかない間違い)でなかったことを祈ります。

【読者の声から】
通勤時、ふと目の前の男子高校生がこの本を熱心に読んでいるのを見つけました。かくいう私のカバンにも忍ばせています。なんだかうれしくなりました。
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(裏)時々すき焼きを食べたくなることがあります。それも家で安上がりに。肉もスーパーの肉で十分。